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「アルもスウードの紅茶が飲みたいって言ってた! 『スウードは天候や私の体調を見て茶葉や淹れ方を変えてくれた』って」
ロポが陛下の真似をしながら言うのに思わず笑みが溢れる。そして、僕の努力が評価されていることが知れて嬉しかった。
「陛下もロポも変わりなく安心したよ。陛下とは仲良くやっているようだな」
と、ロポが急に耳を伏せて、泣きそうな表情になる。陛下と何かあったのだろうか。まさかそれで、僕のところに逃げてきたとか……?
「……アルが、あれから子作りしてくれないんだ」
ロポは涙を目に浮かべながら、僕の目を真っ直ぐに見て言った。恐らく本人にしたら真剣で深刻な悩みだったんだろうが、僕は不意打ちを食らって顔から火が出そうなほど熱くなる。
「俺、ずっとあの実を食べてたから、成熟? してないんだって……だから、発情期が安定して来るようにならないと子ども作れないかもって……お医者さんが言ってた」
「そ、そう、なのか……」
ぐすぐすと鼻を赤くしながら涙を溢すロポに、どうしたらいいのか戸惑いながら掛ける言葉を探した。
「確かにこの国にとって嫡子が生まれることは大事だが、ロポの身体で子が生まれないと言われたわけではないのだろう? 急ぐことでもないのだし、気にしなくても良いと思うが……」
「でもっ……子ども作れなくても、俺アルに触って欲しいんだもんっ……!」
頭を木槌で殴られたかのような衝撃が走った。堪らず僕は顔を片手で覆いながら、ロポから視線を逸らす。
「もう俺と子作りするの嫌になったのかな……触られて気持ち良かったのって、俺だけだったのかなぁ……」
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