エピローグ

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エピローグ

 愛知県の極東に位置する街、豊橋市。それが今回の物語の舞台だ。なかなか風情ある街である。一度、機会があれば、訪れてみてほしい。さりとて、オススメできるような場所を私は知らない。ましてや、この街の歴史やら、文化やら、グルメやらをここで一々話すつもりもない。もしそうしたものが知りたい方は、Wikipediaやら、食べログやら、Googleやらで調べていただきたい。強いて挙げるとするならば、豊橋駅近くにあるBOOKOFFだろうか?あそこはずいぶんとお世話になったものだ。芥川龍之介と武者小路実篤の全集を205円(税込)で購入した記憶はよく覚えている。たしか、バーゲンセールか何かでワゴンの中に平積みされていたのをたまたま見かけ、文学部の大学生になったのだから、日本近代文学作家の一人か、二人は全集を読めねばと思い、購入した。しかし、購入したものの、大学生時代は一切読まず、大学を卒業した後、初めて読み始めた。今思えば、あれは良い買い物だった。  さりとて、そんなことはどうでも良い。私にとってここで語りたいことは、ある一人の男についてである。
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