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俺たちの家に来た時点で覚悟はできていると思っていたがどうやら違ったらしい。テーブルにあるブツも見ただろうに。
まぁ服を脱がしている間もずっと騒いでたしなぁ。
「これは誘拐だ! 犯罪だ! 脱がさないで下さ……っ」
とはいえ2対1で敵う筈がない。剥くのは思った通り簡単だった。
薬が効いてきたのもありあっさり大人しくなった。
涙目で必死に睨んでいたが、それはただただこっちを煽るだけだ。
いいスパイスになるのみ。
薬の効果で敏感になった身体は俺たちの手に抗えない。
首筋から胸元に爪を滑らすだけで体を跳ねさせるなんてなぁ。元が敏感だったんだろう。鎖骨に息を吹きかけながら唇を添えたら女としか思えない嬌声を上げていた。腰に手を添えるだけで身を捩るなんてまぁ……もうこれはじっくり楽しむしかないだろう。
ありがたーく、美味しくいただいた。
「痛……」
コトをさっくり終えた後。
俺たちが一服していると、布団の中でうめき声が上がった。
それにすぐさま答えるのは、煙草を咥えた相棒だった。
「ほうほう痛いとな。よしよし、優しいおじさんがやさし~く手取り足取りヤッてあげるから」
明らかにトーンというか目的というかヤルという本音が入ってしまっている言葉に、肌色の猫は青ざめた顔を布団から覗かせた。
「や、やだ……っ」
潤んだ瞳をこちらに向け、声を絞り出す猫ちゃん。
……ふむ。ムラッ、とした。
きっと俺の顔に浮かんだのはいい笑顔だったことだろう。
隣にいる相棒もとってもいい笑顔だったのだから。
「よし、次のラウンドといこうか」
FIN
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