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これにする。悩むだけ無駄だ。 「あれ?ユミじゃない?何してるのかしら、バッタもんの前で。」 ギクリ 今一番聞きたくない声が耳に刺さった。 落ち着け。まずは落ち着くのよユミ。平常心、そう私はお嬢様なんだからどんな時でも慌ててはいけない。心落ち着かせて、さりげなく振り返るの。 「あら、珍しいとこで会うわね、ミキ。貴女もお買い物?でもここって」 わざとらしく辺りを見渡してからミキに戻る。よし、完璧。 「庶民のお店じゃなくって?」 有名お嬢様高校の制服で身を固めている彼女を上から下、下から上にわざとらしく視線を動かす。 「庶民、ねえ。そういうユミも実はお仲間なのかしら?」 不敵な笑みを浮かべながら見返してくるミキの視線が痛い。 えーい、ひるむな私。 「私は社会見学よ。この、えっとなんていったかしら。すー、そうスーパーマーケット?初めて来たわこういうとこ。でもこういう場所も見ておかないとね。社会に出た時、世間知らずなお嬢様なんて言われたくないもの。」 嘘です、はい。
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