2人が本棚に入れています
本棚に追加
小松は自転車を探偵に渡した。
僕も出来るなら追いかけたいのに。
「後でちゃんと返すから、な」
【私立探偵 空木】
手渡された名刺には、シンプルにそう書かれていた。
「君は?」
空木が、自転車にまたがる。
「小松です」
「ありがとう、小松くん」
「ちょっと待ってくださいー!」
小松と同じくらいの歳の細身の男子が、二人に近づく。
「その自転車、僕に貸してもらえませんか?」
「何でですか?」
小松は謎の男子に尋ねた。涙は止まっていたが胸の痛みは相変わらず続いていた。
これが失恋か。
「世界制服を企む悪い奴を追うためです。お願いします!」
最初のコメントを投稿しよう!