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ならば香菜子は独断でやってきたことになる。
それが夫を救い出したいという純粋な正義感からなのか、あるいは不倫相手の妻である私に、自分の存在を知らしめたかったからなのかはわからないけれど。
いずれにしても、私のとるべき道は決まったのだ。
愛情がないわけではないと思う。
でも私は、夫が他の若い女に現を抜かしたからといって、嫉妬に狂って即離婚なんていうタイプの人間ではない。
「……よし」
私は一つの決意を固めた。
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