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それに答えて「はいはい」と姿を現したのは、最初にお茶を出してくれた男の子だった。
改めて見てみると二十代──いや、未成年かもしれない。
「お前向きの案件だが……やってくれるか?」
田中氏が尋ねる。
すると彼は全て理解した表情でうなずいた。
「そう来るだろうって思ってたからね」
どうやらこちらの声はあの扉の向こうにも聞こえるようになっているらしい。
私は彼に、小島香菜子の外見の特徴をこと細かに説明した。
「では、もしご主人と件の女性の間に何もないとわかった場合、本当の不倫相手を探すのはまた別の案件になりますがいかがいたしましょう」
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