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私は帰宅した夫に全てを話した。
小島香菜子と名乗る若い女性が突然家を訪ねてきたところから、彼女がいったい何者なのかを探偵に依頼して調べてもらったところまで、全てを。
一言の相談もなしに探偵を雇いお金を使ってしまったことについては責められるかもと覚悟したが、夫は何も言わなかった。
それどころか「ごめん!」と勢いよく頭を下げたのだ。
「え、ちょ、なに……」
私の方が動揺してしまった。
夫は何も悪いことなどしていない。
そう言うと、夫は首を振った。
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