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「25……」
そう、あまりにも若く見えたからだ。
そしてその申告が本当なら、彼女は私が思った以上に若い。
25歳といえば、私や夫とは17歳差ということになる。
「ええ……」
言葉が出ない。
夫が職場の女性と不倫するなんて、ありふれすぎていてドラマにすらならないだろう。でもまさか、それが自分の身に降りかかってくるなんて。
彼女は相変わらず、不自然なほどに完璧な笑みを崩さない。何を考えているのかはさっぱり読めなかった。
思わずため息が漏れそうになる。
私は決して、「取り合い」から解放されてなんかいなかったのだ。
こんなふつうの冴えないおばさんになったのに、これまた普通の冴えないおじさんである夫を取り合わないといけないのだから。
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