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第一章/26
「で、でも、まだ、目的を果たしていないよ……?」
「目的もなにも、相手が悪すぎる。俺たちの前にいるのは、ただの人間じゃない。──護国六家の筆頭たる天宮家のご令息だぞ」
「……」
「天宮の血族に傷をつけようものなら、どんな報復をされるか知れたものじゃない。だから、ここはおとなしく引き下がるんだ」
言って、秋吉が前に進み、悔しげにうつむく竹中の腕をひっつかんだ。
「このお礼は、また、後日にさせてもらう」
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