Trac01 So What/P¡nk

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「カホもいるしさ、でも、お前のことも気になってさ」 「は?」 唐突に自分のことに話が切り替わり、肇は付いていけない。ただ次の言葉を待つ。 「カホの事任せっきりでさ、まともにバイト行けてない時もあっただろ? そろそろ、お前も自分の将来の事考えて動かないといけないんじゃないのか?」 「なんだよ、急に」 そんなことは、今まで触れられたことが無かった。むしろユウジは、自分が収入と家事の大半を担っているのだから、肇がカホの世話をすることは当たり前という節もあった。 「いや、俺自分が恥ずかしくなっちゃってさ。そんな事、年下の女の子に指摘されるまで気にもとめてなかった」 ーーーちょっと待て。それもしかして 「アリサちゃんって、イイコだよな」 照れ臭そうに笑うユウジに、肇は苛ついた。 女性に対してこれほど怒りを抱いたのは初めてであった。 側から見れば嫉妬であることは明白だ。しかし、セックスの経験は豊富でも、恋愛や交際をした事のない肇はそれを自覚できず、ただやり場のない思いをアリサにぶつけることとなる。
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