番外編/ふたりの世界

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きっと深みに嵌まってしまうのは俺の方で、最後まで手を離せないのも俺の方だろう。 それでもいいから、この子と同じ目線で、同じ景色を見てみたいと思う。 「…やめないで…っ」 きっとやめて、と言われてもやめられなかった。 何度も触れないようにしたその白い肌に手を滑らせる。 瞼に、頬に、首に、鎖骨に。 キスを落とすたび、ふたりだけの世界に落ちるカウントダウンが始まる。 「…紬ちゃん」 「…っはい」 「…もう、俺……」 例え落ちた先に辛いことしか待ち受けていなかったとしても、それでも構わないと。 そう思えるほど 「紬ちゃんしか、いらない」 ――この子が、好きだ。 fin.
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