事件

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事件内容! 事件が起こったのは町工場で、午後3時頃に工場で火災が発生した。 すぐに駆けつけた消防隊のお陰で工場は全焼は防げた。 しかし、中にこの工場の経営者でもあった中田忍さんが亡くなっているのが発見された。 中田さんの遺体は司法解剖を行うと中田さんの直接の死亡原因は体内から検出された毒物によるものだった。 警察は何者かが毒物を飲ませてそれから火をつけたと睨んだ。 なので、毒物殺人放火事件と捜査が動き出した。 警察は中田さんの身辺などを調べたが手懸かりが出てこないので金村は伊門に頼みに来たのだった! 話を終えると刑事の金村は 「どうだ? 何か聞きたいことは?」 伊門は「火元は?」 「まだ、なんとも…だが、犯人がライターか何かでつけたんだと見てるが」と答える。 伊門は続けて「そこの工場は角にあるの?」 「おう!よくわかるな。普通の道路より少し狭い道を曲がってすぐに工場がドーンとあるんだよ。」 「じゃあ、曲がり角にミラーとかあったって事だよね。」 「そうだ。角にミラーが二つはあったな。それがどうした?」と聞き返すが伊門は黙ってコーヒーを飲む。 「中田さんには家族や従業員はいたの? 」 「暮らしてるのは一人だけで工場って言っても少し小さな工場で従業員も一人しか雇ってなかったよ。」 「じゃあさ! その従業員の人に中田さんが最近変わったことなかったか聞いてよ。言動とか……」 金村が「オッケイよ。」と言って成田紅が入れたブラックコーヒーを一気に飲み去って行った。 伊門は、白いマフラーを触りながら考え込んでいた。 後日、刑事の金村光が家に来た。 「伊門何か分かったか? こっちはな、従業員の佐藤さんに中田さんが何か変わったことなかったか聞いてきたが特になかったよ。しかし、どうでもいいことだが、工場の中に自分の家もあるからな。よく佐藤さんも中で休憩してたんだが、カレンダーがあるときからずっと一緒だったようだよ。それだけだ!」と言うと 伊門冬は少し黙ってから「じゃあ、オラノ妄想推理を聞くか?」と言うと 金村は「おう!やっと来たか。勿論!」と速答すると成田紅がコーヒーをテーブに置き伊門冬の妄想推理が始まった。 「中田忍さんは、殺害されたのでなくて……多分間違って毒物を飲んだと思う。それは、工場内に最近ネズミが出ていたはずで機械など配線を噛ってしまうのでその駆除するためにネズミに食べさせる毒団子を置いていたと思うだよ。新聞でもその辺りにネズミが大量に発生したと載っていたから間違いない。で、なんで中田さんが間違って飲んだかというと中田さんは認知症になっていたと思う。カレンダーも同じなのも日にちさえも曖昧になってきていたのかも知れない。それで、その団子を間違って食べてしまったと思う。」 と言う。 金村が「あ!確かに最近ネズミが出てて仕事にならないって従業員の佐藤さんも言ってたな。あと、中田さんが急に怒りっぽくもなったし忘れっぽくもなったと言ってな。そうか……じゃあ火事は?」 「火災は、事故だな。自然現象だな。外に二つのミラーがあったんだよね。それが太陽の光を反射して一定時間同じところにあたると燃えるよ。それが火元だと思うよ。その日に、たまたま、中田さんが毒団子を食べてたまたま、ミラーが太陽の光を反射して火事になったってことだよ。まぁ、オラノ妄想推理だからね。」と言ってコーヒーを飲む。 刑事の金村は「分かった。とりあえず裏をとってくるよ。また宜しくな。」と出ていった。 後日、刑事の金村光が来て 「おうよ! 伊門お前が推理した通りだったよ。火事の火元がよ。専門家の人を交えてミラーの位置と太陽の光りの角度を見たら丁度、反射した所が火元だったよ。そこにいつもなかった木材があったみたいでそれでだってよ。まぁ、火事はたまたまだったな。その木材だって中田さんが持ってきて置いたそうだよ。あとは、毒団子だが、中田さんが認知症だったかは、遺体からは分からない。しかし、警察はこの火元からみて間違って食べてしまったという事故死で解決した。」と言ってソファーにいた出版社の木田を見て「大仏来てたのか?担当でなくなったんだろ?」と要らない一言を加える。 木田は目を瞑っていて「うるうるうるさい!私は先生に呼ばれたのですよ。貴方とは違います。」と静かに言う。 金村は成田を見て「本当か?」と聞くと成田もうなずいた。 伊門冬は久しぶりにこの物語で立ち上がって白いマフラーを触りながら 「今までみんな、ありがとう。 ここを引っ越すよ。」と言う。 「え!」と金村と木田が同時に裏声を出す。 伊門は「実は、色々、整理してて……」と言うので金村が「何だよ。もう、手伝ってくれないのか?」と聞くと 木田も「また、一緒に仕事しましょうよ。」と泣きべそをかく。 成田紅も「私も辞めないといけませんね。」と言うと 伊門が「ん~~いや、成田は必要だよ。次の事務所には……妄想推理探偵事務所には…」と意外な言葉を言う。 金村が「おい!探偵事務所やるのか?今でもやってるじゃないか。」 木田も「先生!じゃあ、小説家は…」とまたしても泣きべそをかいて言うと 伊門は「だから、みんな、今までと同じで宜しく仕事も…」とペコリと頭を下げる。 木田は「先生!私は一生ついていきます。」と握手をしようとすると伊門にスルーされた。 それを見て成田が笑う。 伊門は「成田。事務所探しお願いね。」と言うとまた、炬燵に入る。 成田紅は笑顔で「任してください。」とキッチンに残っている洗い物の続きをした。 他の二人も笑っていた。
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