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まだ小さかった頃、父の知り合いが縁日で売れ残ったミドリガメをくれた。
私は亀之助と名付けたこの亀を可愛がっていた。
亀之助とは名付けたもののオスかメスかは不明ではあったが。
がしかし高校を卒業して家を出る前日のこと、良かれと思って亀之助を川に逃してしまった。
この狭い水槽よりももっと大きな世界で生きて欲しい!私もこの田舎から出ればもっと大きな世界が見れる!亀之助も大きな海へ出ておくれ!と。
しかしそれは頂点捕獲者といわれる人間の愚行であった。私は「外来種」であるミドリガメを手放してしまった。
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