第一章・輪廻の種子、麗しの舞姫

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「いやぁ~、ここの料理はまっこと!天下一品じゃわい!!」  がははははっと以前からシェラカンドと交易のあるジャービル王が豪快に笑う。  男たちは(シルク)の布で頭や顔全体を覆っており、裾が踝まである長袖の胴着を着込み腰帯には三日月型の両刃の刀を差していた。  女たちは頭にベールを付け、濃いめの化粧を施し様々な貴金属や宝石のあしらわれた装飾品を身に着けていた。  上下二つに分かれた服を着ているが、上衣は胸の先端を隠しているだけの面積の小さな物。  腰から下はゆったりとしたパンツや大きな裂け目の入ったスカートを履き、大きく肌を露出していた。  男に身体を触られても気にも留めず、寧ろ喜んで身体を預け自らの手で男の手を掴み局部へと導いている。  接吻など、ただの挨拶とばかりに男も女も伴侶とは別の相手と戯れている。  あちらこちらから笑い声が聞こえ、遊郭の様相を呈していた。
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