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これで何人目だろう、もう数えきれないぐらいの人間を葬ってきた。
目の前に血を首から吹き出して生き絶えた屍を眺めながら考え事に浸る
さっきまで息をして確かに生きていた。でも、首を掻き切るだけで息絶えてしまう。人間は脆く愚かな生物だ。
いっそこいつに殺されてしまおうと思っていても体が慣れたように動いたしまう。己は本当は生に執着し死にたくないのだろうかとさえも思う。
『任務完了』
と一言だけ送信して澄んだ夜空に輝く満月をみる。
この少女は両親と恋人を惨殺され、復讐にはしったあの少女である。
彼女は、復讐を終えた日にマフィアに声をかけられ、マファアの一員となっていたのだ。少女は両親と恋人を惨殺した奴らに復讐を終えて、最初は復讐ができたことえの達成感とようやく両親と恋人の葬いになったと思って涙していたが、時が経つにつれて、少女は両親と恋人を惨殺した奴らを殺したことで、奴らと同類なのではないかと思い始めていた。日々、その葛藤に追われ、ついには生きる意味がわからなくなっていた。
だから、マフィアで沢山の人間を殺せば罪悪感が沸いて、生きる意味、生きることへの価値が分かると思うようになっていった。
今、少女は珠樺という名で『RED POISON』という裏社会世界最高位を争う大きいマフィアの組織のNo.1として君臨している。
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