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「その通りすぎます。一瞬目白さんが俺の部屋の中を見たことあるのかもって焦りました!」  目白さんならば俺の部屋を知っててもおかしくはないと思ってしまうのだからどうかしている。 「いや、女みてぇな下着つけてくるくらいパンチ効いてんだから部屋だってフリルだらけでもおかしくねぇだろうなって。」 「そっ!そんな人を変人みたいな!」 「実際変人っつうか変態だろ。」 「アンタねぇ!」  失礼にもほどがある。変態はどっちだと唇をとがらせた。  目白さんはすぐに自分を棚上げして、人を変態扱いするのだからひどい。自分の方が何倍も変態なくせに。  そんなとがらせた俺の唇を目白さんの指がおもむろにつまんだ。 「ん!?」 「変態なとこも可愛いって言ってんだよ。」 「・・・っ・・・!」  目白さんはニヤリと笑みを溢しながらも甘い言葉をささめいた。なんてたちの悪いことだろう。  つまんだ唇を引き寄せられ、ちゅ、と軽いキスが落とされる。突然の出来事に何も言えず真っ赤になって目白さんを見つめた。 「茹でだこみてぇ。」 「だ!誰のせいで!!」 「はいはい俺のせいですよ。」  目白さんは意地悪そうに口角を上げた。その表情にドキリと胸が鳴り、なんだかなぁ、と悔しくなる。 (・・・う、ずるい、)  好きだと自覚した途端、こんなちょっとした意地悪にさえ幸せだと思ってしまうのだから自分が怖い。  今からこんな調子じゃ金曜日、どうにかなっってしまいそうだ。 「とりあえず再来週楽しみにしてるな。」 「・・・はい。・・・俺もです。」  それでも再来週の金曜日を楽しみにしてしまっている自分がいる。飲み会は嫌だが楽しみができてしまった。なんだか仕事も頑張れそうな気がするのだから末期だ。  前まであんなに目白さんが嫌だったのに自分でも驚きを隠せない変化である。 (俺・・・絆されすぎっていうか・・・単純っていうか・・・、)
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