純白

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検温を終え、ナースステイションに戻った。 大部屋の子達は元気がよく、朝から少し疲れた。 特に体調が悪そうな子が居らず良かった。 でもいつどうなるかわからないからよく見ておくことが大切だ。 私は体温を測った子達のカルテに書く作業を終えた。 そして、誰かあの子について知っている人がいないか辺りを見回した。 すると初日からお世話になっている看護師がいた。 ちょうど一休みをするところらしくそばに寄った。 「おはようございます。」 「おはよ。子供たちは元気でしょう。」 「そうですね。」 いい感じだ。 このままいけばあの子についても聞けるかも。 「子供たちといえば個室にいた子はどこが悪いんですか。」 直球だが前後での質問としてはおかしくないと思いたい。 「あの子ね。生まれつき重い心臓病を抱えているらしいわ。」 「そんなんですね。ありがとうございます。」 「ぜんぜん、あんたも頑張りなさいよ。」 励ましの言葉も頂いてしまった。
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