魔族の寵愛2

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 馬車を降りる前に魔族は左の薬指の指輪を外した。  中途半端に愛撫を受けた体は熱くじんじんと疼いて、ラファエルの頬がばら色に染まっている。抵抗できないラファエルの下着を下ろして、大きく足を開かせた。 「やめて、お願いです」  ここで貫かれるのかと身をすくませたが、魔族の手は勃ちあがりかけたものをやんわりと握った。思わずねだりがましく腰を揺らしてしまい、ラファエルは唇をかむ。  どんな魔力がこもっているのか指輪は大きさを変え、ラファエルの昂りの根元に嵌められた。 「これは何?」  怯えるラファエルに魔族は優しくうそぶいた。 「我のものだという印だ。つけておかねば誰に連れ去られても文句は言えぬ」  一体、どんな余興に連れて来られたのか。  いや、無事にここを出て家に戻れるのか?  恐ろしくて尋ねることもできず、ラファエルは黙ってアシュタルトに引きずられるように屋敷に入った。
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