4人の出会い

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シズクは水を含んだスカートを絞りながらひと息つくと、バシャバシャと大きな水溜りを踏む音が聞こえて来る。 このスペースに近付いているのがわかった瞬間、その音の主が姿を現した。 「あれっ?先客居たのか」 顔を出したのは、少し身長の高い男だった。 帽子を被り、半袖のシャツを着た少しラフな格好をしている。 女子2人に気まずくなったのかその場を離れようとしたが、サユリに裾を掴まれそれを阻まれた。 だがサユリは無意識に腕を伸ばしていた為、何故裾を掴んだのか分からなかった。 「えっと……」 「いや、俺はそのまま濡れて帰るよ」 「別に私達は気にしないから、雨宿りしたらどうです?」 言葉に迷っていたサユリに変わり、シズクが男を引き止める。 男は申し訳なさそうに、だが少し嬉しそうにその場にとどまった。 「良かった、このまま濡れて帰るのも嫌だったし、お言葉に甘えて居させてもらうよ」 帽子を脱いで軽くお辞儀をした男の姿に、サユリは思わず目を奪われた。
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