塾で仕事

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「もう仕事してるよ?」 「早いなぁ」 「楽しいよ。俺は英語と生物で、蕉也は全科目。この差がすごいよね」 「そうなんだ。…でも、神田くんらしい授業ができたら楽しそうだね」 「うん。ありがとう。…あ、凛ちゃんに会ったよ」 「え、どこで?」 「それが、俺と大学が一緒で…なんかパニック!」 「え…孫さん、が、大学?」 「うーん、お父さんが大学いるらしいから、コネだと思う」 「…なるほど。そうだったんだね」 「俺は一生懸命勉強してやっと入ったのにさー?推薦というかスカウトとか言ってたよ?ひどいよね」 「…国内でもそういうことがあるんだね」 「しかもね、すんげーふりふりレースな服で学校来てんの!チャイナ服じゃなくて!」 「え…それは…見たくないな」 「そうなんだよ!似合わなーって思ってたけど、次の日も見かけたし、そういうのばっか!なんの趣味だよ!」 「孫さんにはあまり会いたくないね…」 「田水、仕事は?研修とかはないの?」 「ない。まだデスクに座ってるだけ。これから、やらないといけないことたくさんある」 「田水、俺は田水に感謝してる。大学入れたの、田水のおかげだから」 「いや、神田くんはもともと勉強する気持ちがあったから」 「塾も行けなくて、田水の邪魔してごめん」 「教えるほうが勉強になるし。神田くんも、仕事してみたらわかるはず」 「そうかも!」 ついっと、腕を突かれた。 あ、蕉也がなんか見てる。 「あ、ちょっと待って。蕉也、なに?」 「陽、しゃべりすぎ」 は…もうこんな時間に。 「しゃべりすぎた!田水、早く寝ろよ!」 「あぁ、ありがとう」 はー、久しぶりにしゃべったなぁ。
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