Prologue

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Prologue

明日を見れる勇気を持てたら歩いてみよう 夜の踏切 畦道、一人白いライトに照らされている遮断機 君は寂しくないの? サイレンが物悲しく鳴り響く 君と歩いたあの夜も、こんな夜だったね 冷たい風と小さな虫の鳴き声が聞こえる、この道を 踏み切りで 私達は電車待ちをしながら、白熱灯に照らされていた 横にいる君にドキドキしていたけど 今はもういない 東京行きの特急が通過した その中から君を探すのはもうやめた 夜の踏み切り 一人白熱灯に照らされるそれに自分を重ねるのも、もうやめた 「私も夢叶える為に、あの電車に乗ってやるんだ」 遠く離れていくテールランプをずっと眺めていた 枯れた草木が乾いた風に揺れる もう、涙は流さない 「また東京で会おう」 そう、君と誓ったから
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