脚フェチ王子と人魚と魔女

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 それから元人魚は衣装室で着付け係に舞踏会に備える為、ミニスカートドレスに着替えさせられ、靴もハイヒールからダンスシューズに履き替えさせられました。  その姿を見た途端、脚フェチ王子はすっかり幻滅してしまいました。 「何なんだ、この脚は!格好も悪ければ長さも短いときている。全く話にならない。ハイヒールで誤魔化していたんだな。王子を騙すとは不届き千万な奴だ!こいつは魔女に違いない!おい!こ奴を衣服も靴も全部脱がして牢屋に放り込んでしまえ!」  脚フェチ王子に命ぜられた家来たちが言われたとおりにしましたので元人魚は泣きながら素っ裸になって牢屋に入れられる破目になってしまい、「私は魔女によって人間にされた人魚よ!魔女なんかじゃ決してないわ!」と何度も泣き喚いて訴えましたが、聞き入れる者は誰もいませんでした。  諦めて自分の脚をつくづく見て、「何でこんな物に憧れたんだろう・・・私はどうかしてたんだわ。ハイヒールに幻惑されたのね。全く馬鹿だったわ。」と元人魚はひどく後悔しました。
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