幽霊に嫌われる子の話3

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幽霊に嫌われる子の話3

 後日、またまた好奇心がうずいて彼女に色々質問した。  ――なんでとりつかれたの?  「うーん、今の私が気にくわないからだってさ。夢で看護士目指せってめっちゃ言ってくる」    ――どうしてアレ(幽霊)に嫌われるの?  「あいつらは基本的には助けてほしいからねー。自分で自分の首絞めてるヤツは、近くに来るだけで疫病が感染するらしいよ」  ーー疫病?  「や。疫病じゃなくて疫病神か。とにかく近寄って欲しくないのよ。余計にネガティブになって、『助けて』ってすがることも出来なくなるらしいから。  文字どおり、自分の生き霊に首絞められてるからね、私」  これから先は、流石に聞けなかった。  彼女の瞳が笑い事ではないと物語っていたが……それでも彼女はケラケラと笑った。  今、彼女がどうなっているのか。  風の便りはまだ来ない。
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