処理場の山の話

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処理場の山の話

 これは、故郷の心霊スポットの話だ。  私の故郷には、県外にはあまり知られていないが『でる』山がある。  なぜ山なのか。  それは、昔は困ったときに色々棄てていく風習があったからだ。  日本昔話に、『おばすてやま』という話があるだろう。あれは昔話なんかじゃない。地元では近年でも起こっていた実話だ。  まあ、今でも『でる』んだから、まだ人も棄てられているわけで。  そりゃ地元もひた隠しにしたいわな。  一度、私も怖いものみたさで登ったことがある。  その後しばらく、事故に巻き込まれるようになり。  二度と登ることはなかった。  足を怪我したからだ。
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