霖、止まず

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「響子・・・  響子・・・  響子・・・」 呼んでも声は返らない。 どんなに辛かっただろう・・・ どんなに寂しかっただろう・・・ どんな思いで僕を・・・ 僕を・・・毎日・・・・ 描いていたのか・・ ・ ・。 初めて涙が止めどなく流れた。 コチコチ鳴るはずの懐中時計は 壊れて静かなまま僕の胸に。 代りにポツポツ窓を打つ音・・・ ・・・雨、再びの雨・・・
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