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現在彼がいるのは、寝台列車の3両目である。そして叫び声がしたのは、その更に後方であり列車の最後尾である4両目からだった。あの赤い手達が光に反応する事は分かったが、久藤は更に念を押し、ゆっくりと忍び足で3両目と4両目を繋ぐ連結部へと向かっていった。
ガツッ!!
「しまっ!?」
その途中、久藤は柱の角に足をぶつけ物音を立ててしまった。慌てて動きを止め口を抑える久藤であったが、特に何事も起こらなかった。
(...危なかった)
そして4両目へと続く扉の前に到着した久藤は一旦身を隠し、扉の小窓からそっと奥を照らし中を覗いた。
(何か.........いる!)
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