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久藤はゆっくりと機械に手を伸ばし、そして....................................鍵穴に刺さったキーを左に回し引き抜いた。
ひゅううううううううううううぅぅぅぅぅぅ......ん。
漸く脱出の目処が立ったにも関わらず、久藤は自ら機械の電源を落とした。なぜこのまま列車を動かして前に進まないのか? 彼にはまだ、どうしても確認しなければならないことがあったのだ。
手の中に収まった鍵は二本ある。
そして、骸になった車掌とは反対方向に向かった人間がいる。
その意味を確かめない事には、この闇から脱出出来ないと感じていた。
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