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探索の命綱であった明かりを手放し、化物を躱した久藤は2両目を越え、3両目を駆け抜け、この列車の最後方である4両目の手前までたどり着いた。
両手を膝につき、荒れた呼吸を整える彼の表情は、苦痛でひどく歪んでいる。
(もう、生きた心地がしないな...)
度重なる困難。襲い来る正体不明の怪物。身近に迫る死。休みなく理不尽にやってくるそれらを、あとどれだけ回避すればいい?
ここに来て疲労がピークに達した久藤は、ついそんな事を考えてしまう。
だが進むしかない。思考の停止は許されない。常に最適解を求め行動し、結果を天に任せる。それがこの世界の秩序であり理である。
進め。進め。進め。
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