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病室を出ると御上は茶木を連れ、繁華街の路地に行き
酒瓶を持ったまま、寝ているボロボロの服のホームレスの男を蹴りあげた。
「痛ててて、誰だよ」
「俺だよ」
「あんたかよ、何の用だ」
「吸血鬼が女を襲った」
御上はタバコに火をつけると男を睨みつけた
「お、俺じゃねえよ」
「知ってるよ、おっさんが噛みついても、そのボロボロの歯じゃ、逆に欠けちまうからな。情報がほしい」
男はじっと御上を見ると、彼はヤレヤレと財布から一万円札を抜くと
「ほれ」
と投げてよこした
「へっへっへ、施設から抜けだした小童どもが、クラブを根城にしてヤりたい放題してるて話だぜ」
「裏十字軍の奴ら何してんだよ」
「ケッ!知らねーよ、間違っても俺の居場所なんか奴らに言うなよ」
「ふん、そのクラブの名前は」
男は、また御上の財布を見つめ、彼は、はぁとタメ息をつくとまた一万円札を投げた。
「クラブの名前はルージュ、気つけろよ、奴ら話して通じるヤツじゃねーぞ」
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