ありがとうの歌

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   きみはガチャガチャがとても好き  中身は帰り道で失くしちゃう  探してきてと涙ため、  深夜の街を大捜索    自転車の補助輪はずしは大仕事  君にとっては一大恐怖  支えていてよと頼むけど  一人でできるよ、君ならば  まずはサドルにしっかり跨ってみよう  足で支えられるかやってみよう  今日はここまででいいんだよ  ゆっくりノンビリ進んでいこう  君にはお気に入りの歌があるの  朝から晩まで歌ってる  数えてみたら計六十二回  ママもしっかり覚えたよ    君は床に座り込んで  二十分間、身動きしない  息遣いの音だけ、無言のままで  たった一本の輪ゴムに夢中  お風呂に入ろうと君を呼ぶ  潜水艦のオモチャが投げ込まれる  恐竜のフィギュア、シャボン玉  スーパーボールにミニカー、ジョウロ。  湯船はたちまちおもちゃ箱。  夜八時、お風呂で君はオママゴト  九時には寝室でミニカー走らす  元気に十時、ブロック組み立て  「お片付け」の言葉で眠くなる  新品のボールペンを買った時  先っぽを保護してる小さい粒  なんて呼ぶのかも知らないけれど  君は夢中でコレクション  二日に一度の図書館通い  借りるのは、常に車の図鑑  カニクレーンに散水車にロードスイーパー  ママこんな知識、興味ない(涙)  君は絵の具に初挑戦  テーブルも床も七色の沼と化し  顔も手足も虹色星人  画用紙だけは真っ白のまま  君はお芝居ごっこがとても好き  みんなに役柄を振り分ける  パパの役は太ったカマキリ  ママの役は玉ねぎの子供(どうしろと・・・)  遊園地のキッズコースター  気に入って、十九回も乗りつづけ  係のおじさん、大笑い  そこからはサービス、タダ乗りOK  君を抱き締めてキスしたくてたまらない  照れて嫌がり逃げる君  朝、起こす前に五分だけ  君に内緒のチュ・チュウ・タイム  君と仲良しでいたいから  君の宝物は大事にするよ  ママの宝物も大事にしてね  わかるでしょ、それは君自身
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