私、どうしようもなく奏芽さんが

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「でさ、本題。――飯、付き合うだろ? 凜子(りんこ)、何か食いたいもんあるか?」  付き合うだろ?は付き合うよな?と同義だよね?と思いつつ。  横暴にも聞こえる強引なその言い方が、私はやっぱり嫌いじゃない。  何か食べたいものがあるかって聞かれて、先日のぶちゃんとお寿司を食べに行ったのをふと思い出した私は、「お寿司以外なら」って自然に答えられていた。 「あ、それ、俺も同感だわ」  奏芽(かなめ)さんが私の言葉に笑って、「あとはあれだ。ハンバーガーもパスだろ?」って言うの。  考えてみたら、私と奏芽さん、同じ日にお寿司を食べたんだった。  そこでふとあることに気付いた私は、思わず聞かずにはいられなくて。 「そういえば奏芽さん、結局今日のお昼は何を食べたんですか?」  奏芽さんが買っていたハンバーガーは、私が食べてしまった。  奏芽さんはあの後どうしたんだろう? 「んー? さて、どうしたでしょう?」  視界の端、奏芽さんがニヤッとしたのが見えて、私はもしかして、と思う。 「同じのもう1セット……とか」  言ったら「よく分かってんじゃん。正解」って言うの。
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