ル・ラパン・エレ

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 ゆるゆると壁伝いに脱衣所に出て、タオルドライした身体をひとまずバスローブで覆い隠した。  まだほとんど拭けていない髪の毛から、ポタポタと雫が落ちているけど、バスローブだから少しぐらい濡れても平気だよね?  し、下着は……もう少し落ち着いてからにしよう。  今、ショーツを履くために下を向いたりしたら、そのまま倒れてしまいそうなんだもの。  先に髪の毛を乾かしてから……それから。  私はタオルを頭に載せると、そろそろと髪の毛を拭き始めた――。  ドライヤーは今はとりあえず諦めて、ある程度水気を拭き取ったら結んでしまおうかな。  そんなことを思いながら。
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