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「凜子……」
奏芽さんの優しい声音にそっと視線をそちらにやったら、熱に潤んだ目で見つめられて。
「夢じゃ……ねぇよな?」
ってつぶやくの。
奏芽さんのその声に思わず現状も忘れてキョトンと彼の顔に見入ったら、「なぁ凜子、もっかいキスしていい?」って聞いてきて。
私の答えを待たずに唇をふさいでくる。
口を開けるか開けないか考える前に、胸に伸ばされた手が緩急をつけてそこを揉みしだいて……。
奏芽さんの手のひらの下、つぶされ、こねられて刺激を受けた先端が、切なく疼いて硬くしこったのが分かった。
自分で慰めたことのない身体は、そこに触れられるとこんなにもゾクゾクとした感覚を生むということも知らなくて。
そこに刺激が加えられるたび、甘く痺れるような電流が走る。
「あ、……んっ」
味わったことのないその刺激に、私は息を詰めてキスの合間を縫うみたいに小さく喘いでしまっていた。
その声に合わせるように口中を奏芽さんの舌が這いまわって、胸への刺激と口の中に感じられる熱とで、頭がぼんやりしてしまう。
と、下腹部でトロリと温かな何かが溢れ出た感じがして、私は驚いて足を擦り合わせた。
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