*初めてをあなたに

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 奏芽(かなめ)さんが少し立ち位置を変えて、私の両足の(あわい)に入った。  先に宣言されたように、これでは私、恥ずかしいところを隠せない。  脚を閉じようとすれば必然的に奏芽さんを挟んでしまうことになるその体勢に、私は戸惑いを覚えて彼を見つめた。 「か、なめさっ……」  退()いていただけないと、私、無意識に奏芽さんを脚でギュッて締め付けてしまいそうです……っ。  そう言いたいのに口を開こうとした矢先、奏芽さんの指が敏感なところをこすりながら、別の指で濡れた谷間に触れてきて。  まるで溢れ出す蜜の源泉を探るみたいに、そのまま裂け目に沿ってゆるゆると行き来する。  脚が閉じられないから日頃は閉ざされた恥部も、無防備に小さく口を開けてしまっていて。  奏芽さんがぬめりを指先に絡ませるたび、容易に双丘の狭間を奥へ奥へと通してしまいそうになる。  いつ最奥に奏芽さんの指が伸びてきてしまうのかとソワソワしていたら――。 「きゃっ……!」  不意にやってきたに、思わず小さく悲鳴が上がってしまう。  ついに奏芽さんの指が、今まで誰にも触れられたことのない秘部のその奥――小さな入り口にそっと入り込んできた。 「痛いか?」    私が声を上げてしまったのを心配したように、奏芽さんがそう問いかけてきて。
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