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「あ……っ」
今までだって、前は完全に開けられていて全部見えてしまっていたのに、いよいよ一糸纏わぬ姿になってしまったのだと自覚しただけで、めちゃくちゃ恥ずかしくなって。
同時に私のすぐそばの奏芽さんも全裸なのだと気がついて、初めて目にする成人男性の逞しい体躯にどうしたらいいのか分からなくなる。
母子家庭だったから私、よく考えたら成熟した男の人の裸なんて見る機会なかった――!
男性って……脱いでもこんなに肩幅広いの? こんなに胸板が厚いの?
それに――。
美術の本などに載っていたミケランジェロ作のダビデ像なんかと違って、性的興奮をした男の人のそこは私の想像を遥かに上回った形状で。
恥ずかしいはずなのに、同時に自分にはない「男性らしさ」しか感じさせない奏芽さんの裸体に、私はすごく魅せられてしまう。
本能的な〝女〟の部分が、奏芽さんの〝雄々しさ〟に性的に反応してしまって……それを知られることがとてもいけないことに思えて困惑してしまう。
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