*初めてをあなたに

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***  奏芽(かなめ)さんが身を乗り出すようにして、私が頭をのせている枕下から四角くて平べったい包みが折り重なっているものを取り出したのを見て、いつの間に!?って驚いた。 「凜子(りんこ)が風呂入ってる間に忍ばせといた」  そのうちのひとつの外袋を口と片手で器用に開けた奏芽さんが、中身を取り出しながらそう言って。  私は驚きのあまり、疑問に感じたことを逐一(ちくいち)喋ってしまったのかと、慌てて口に手を当てる。 「違う違う。凜子の顔見てりゃ分かるだけだって」  ククッと笑いながらそう言った奏芽さんが、布団の中でゴソゴソなさって。  脚に触れるあれこれな気配から、奏芽さんが避妊具を装着なさったんだというのが分かって、ドキドキしてしまう。
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