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「ひゃっ」
至近距離過ぎてびっくりした私に、鳥飼さんは何でもない風に
「これ、ここでいいんだろ?」
って聞いてきて。
その声に彼の手元を見たら、両手にさっき私が封をしたばかりのゴミ袋が3つ。
「え、あ、あのっ」
さすがにお客さんにこんなこと……。
そう思って慌てて手を出そうとしたら、「いいから」って言われて倉庫の手前まで運ばれてしまった。
「あ、あのそこで……」
さすがにあの猛烈なにおいのする倉庫内部まで運んでいただくのは忍びないので、手前のアスファルト上を指定した。
「別に倉庫の中まで運んでもよかったんだぜ?」
そう言ってくれたけど、「さすがにそれは困るので」ってお断りした。
***
本当はいけないんだけど、いくら何でもそのままはまずいかな?って思って、店舗裏にある水道に鳥飼さんを誘って、そこでふたりで手を洗った。
何となくこうして一緒に手洗いなんてしていると、親密になったと勘違いされそうで困る。
お願いだからバカな勘違いしないでね?
そんなことを思っていたら――。
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