あなたで2人目です

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 え? どうして?  ソワソワしながら奏芽(かなめ)さんを見上げたら、「なぁ、初っ端って……やっぱりあの幼なじみの男……?」って、どこか険の感じられる低い声音で告げてくるの。  私はその言葉にキョトンとしてしまう。  そこで初めて、奏芽さんがをなさっていることに気が付いた。 「あっ、ち、違いますっ。こんな恥ずかしい姿、のぶちゃんにも見せたことないですっ」  慌てて言ったら「え?」という顔をされて。 「だったら……」  誰?という表情をなさるのへ、私は思わず笑みが漏れてしまう。 「1人目は――です」  言ったら、奏芽さんが瞳を見開かれて。 「ちょっ、凜子(りんこ)、そこカウントするの反則だろ」  とか。  妬いた自分のことを恥じたみたいに苦笑なさるの。 「え? でっ、でも……事実ですよ?」  私以外で、私が髪を下ろしているところを見たことがあるのは……奏芽さんを除いたら本当にお母さんだけです。  でもそれって実質は……。
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