愛の告白

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「ただいまー」 「お帰り、ひなこ。」  パタパタとリビングから駆けてくる姿は、私の帰りを待ちわびてくれていたように感じられて、つい微笑んでしまう。 「ただいま、カイン。」 「寒くなかったか?」  そう言って、大切なものを扱うみたいに優しく抱き締められると、心臓がドキッと跳ねた。 「まだ、寒くないよ。」 「そうか、良かった。」  ほっとした様子を見せたカインが、優しく目を細める。  だ、だからそういう目で見ないで。  勘違いする…から……。  ドキドキしながら、カインと一緒にリビングに入ってソファーに座る。  最近はそのままお茶を飲みながら、その日あったことを話すのが日課になっていた。  たいした話はしていないのに、真剣に、時には楽しそうに聞いてくれるカインと過ごす時間は本当に幸せで…。  私は、いつまでもこの優しい時間が続くと思っていた。  いや、続いて欲しいと願っていたんだ。    穏やかな時は、キッカケがあればすぐに崩れてしまうものだと、気付きもせずに……。
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