野望の果てに朽ちる夢模様

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 神園摩耶が自宅の呼鈴をゆっくり押した。 『ピンポン』  『はーい』  神園野呂が玄関のドアを、ゆっくり開ける。  女房の摩耶がニッコリ笑って黒いボストンバッグを持って立っていた。  服装はお気に入りの白いワンピース姿で身を包んでいる。  摩耶は身長が170センチ、父親がイギリス人である為に目鼻立ちが、しっかりしている。20代の頃はファッションモデルをやっていたらしい。 彼女の過去は知らない。現在は保険の外交と趣味で太極拳をやっているらしい。彼女の話を信じればだが……  「野呂、ただいま」  「お帰りなさいませ」  「今日から10日間、知り合いを泊めるからな。野呂は玄関の隣の6畳で休みな。知り合いは奥の6畳に、あたいは居間で休むから。余計な事は聞かない。詮索しない。分かったわね」  「はい畏まりました」  野呂が小声でコクンと首を上下に振って頷いた。
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