第十六章 茨の森の魔女

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 ならば、どのようにして、位置を特定したのだろう。 「あの……近衛さん、もしかして、弁当を買いに出た時に、和泉さんに何か連絡していませんか?」 「……はい。和泉さんが所在を聞いてきたので、答えられないと言いました。それで、少し話していました」  近衛の携帯電話のGPSを傍受して、鈴木は俺達の位置を把握している。 「警察の不手際だな」  本村は冷静に判断すると、鈴木の捜査令状を依頼していた。 「山根、この場所はダメだ。次の場所を手配」 「了解」  俺は本村の車から、爆薬を外すと西海に渡した。 「遠隔操作タイプだ。通信は切ってある」 「あまり、貰いたくないプレゼントですね」  西海も、伊勢谷の爆弾はよく知っている。 「どう、読む?」 「これは、スイッチです。このレベルならば、夏目さんが見つけるという事は、想定内です。更に、通信を遮断されるという事も想定内でしょう」  鈴木は、爆弾と通信が出来なくなった時点で、俺に見つかったと分かっている。 「まあ、そうなるな。俺も同意見」
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