186人が本棚に入れています
本棚に追加
/283ページ
ならば、どのようにして、位置を特定したのだろう。
「あの……近衛さん、もしかして、弁当を買いに出た時に、和泉さんに何か連絡していませんか?」
「……はい。和泉さんが所在を聞いてきたので、答えられないと言いました。それで、少し話していました」
近衛の携帯電話のGPSを傍受して、鈴木は俺達の位置を把握している。
「警察の不手際だな」
本村は冷静に判断すると、鈴木の捜査令状を依頼していた。
「山根、この場所はダメだ。次の場所を手配」
「了解」
俺は本村の車から、爆薬を外すと西海に渡した。
「遠隔操作タイプだ。通信は切ってある」
「あまり、貰いたくないプレゼントですね」
西海も、伊勢谷の爆弾はよく知っている。
「どう、読む?」
「これは、スイッチです。このレベルならば、夏目さんが見つけるという事は、想定内です。更に、通信を遮断されるという事も想定内でしょう」
鈴木は、爆弾と通信が出来なくなった時点で、俺に見つかったと分かっている。
「まあ、そうなるな。俺も同意見」
最初のコメントを投稿しよう!