第1章 天然記念物

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彼は居ないが、男友達は居て。。。 友達と言うか。。。 お兄ちゃん的な存在の次元。。。 みんな次元に相談していた。。。 次元は個性的なタイプ。。。 背も高いのでやたらと目立つ。。。 ドレッドだったり、奇抜な色にしたり。。。 clubでもすぐに次元って分かる。。。 一見。。。近寄りがたかったけど。。。 話したら、超面白いし、相談に乗ってくれて聞き上手。。。 みんな大好き次元。。。 全く意識してなかった。。。 告白4連敗も、処女の悩みも次元に相談した。。。 「菜奈実ちゃんは菜奈実ちゃん! 処女は恥ずかしい事じゃないし。。。 人は人。。。自分は自分。。。 比べる事じゃないから。。。 大好きな人といつかしたら!?」 「次元ありがとう。。。 元気出ちゃった。。。」 すっかり陽気な菜奈実。。。 「 ねえ。。。役に立つか分からない。。。 テクニックって何? 」 チュッパチャプスの話したら、次元に爆笑された。。。 一緒に笑った。。。 「ねぇねぇ次元。。。 今年もまたみんなで肝試ししようよ! 」 「いいよ~ 」 「みんなで行こうね。。。 昨年みたいに。。。」 って事になった。。。 そう言えば。。。 いつも聞いてもらうばかりで。。。 次元の恋話一度も聞いた事無かった。。。 【 肝試し】 たくさん誘ったのに全然人集まらなくて。。。 4人だけ。。。 心霊スポット~山の中のトンネルに向かった。。。 運転手はヒデ君、助手席に次元。。。 後部座席に菜奈実と莉緒。。。 莉緒と抱き合いながら、次元の怖い話を聞いて~ ギャーギャー大騒ぎしながらトンネルに到着した。。。 4人みんなでトンネルに入ると思ったら。。。 まさかの2人ずつで!! ジャンケンで決める。。。 先行ヒデ君と莉緒。。。 10分後。。。 次元と菜奈実が出発する事になった。。。 ヒデ君に莉緒がしがみついてトンネルに入って行った。。。 車のエンジンを切って、真っ暗になった。。。 焦って次元の腕にしがみついた。。。 「先行怖いから絶対嫌だったけど! 待ってるのも怖いんだけど。。。 次元に怖い話。。。 してもらうんじゃ無かった。。。」 トンネルの中から。。。 莉緒の悲鳴とヒデ君の笑い声が聞こえて。。。 ビクってなり!次元に笑われる。。。 「次元。。。あと何分で出発? 」 「うーん。。。あと5分くらい。。。」 不安でたまらない。。。 暗闇でキョロキョロして待った。。。 「もう出発しよう! 」 「まだダメ~ 」 怖すぎて。。。 暗闇に耐えきれず次元に抱きついた。。。 「怖がりすぎ。。。」 って笑われた。。。 「菜奈実ちゃんが。。。 行きたいって言ったんだよ! 」 「うん。。。今言ったことを後悔してる! 」 「よし!行くよ! 」 次元の腕にしがみつき直して歩き出す。。。 虫なのか!?草がガサガサって。。。 「ギャーーーーーーッ」 ビックしすぎて腰抜けて激しく転倒した。。。 次元は爆笑している。。。 ミニスカートだったから、膝と肘も思い切り擦りむいた。。。 次元が携帯の灯りで照らして。。。 「あ~あー。。。」 って言ったら! いきなりお姫様抱っこして車に戻り始めた。。。 ビクってなってドキドキした。。。 「なんか恥ずかしいんだけど。。。 重くてゴメン。。。」 菜奈実の顔が真っ赤になる。。。 「だって腰抜けてたよね!? プクク。。 菜奈実ちゃん軽いし。。。」 車のドアをあけて。。。 慎重に後部座席に座らせた。。。 トランクをガサガサ。。。 マキロンと絆創膏を持って登場。。。 「菜奈実ちゃん転びすぎ!」 また笑った。。。 ティッシュにマキロンをつけて。。。 膝からポンポン消毒。。。 「しみる? 痛い? 」 「しみてないんだけど。。。痛い。。。」 なんか。。。お姫様抱っこより。。。 さらにドキドキする。。。 「絆創膏貼るね。。。」 絆創膏を貼ってくれた。。。 「他は大丈夫なの?」 肘がピリピリして。。。 次元に見せる。。。 「あーあ。。。こっちの方が酷いかも。。。」 次元は新しいティッシュにまたマキロン浸して。。。 傷口をポンポンしてくれる。。。 ドキドキして傷口から血が噴き出しそうな気分。。。 次元が優しくて。。。 ドキドキして。。。 急に意識し始めて。。。 なんだかとても恥ずかしい。。。 肘も絆創膏貼ってくれた。。。 「他は大丈夫? 」 「お尻打ったけど。。。 打身みたいな感じだと思うから大丈夫。。。 ありがとう。。。」 「本当に!? 本当に大丈夫!? 見てあげるのに。。。」 「次元にお尻! 見せられるわけないじゃん!!」 2人で笑った。。。 「ねえねえ。。。 腰抜けたらどうなるのかなあ? 立てると思う?」 「立ってみる? つかまって。。。」 向かい合わせに抱っこして車から降ろしてくれた。。。 顔が真っ赤で。。。 次元に顔見られちゃったかも!? 恥ずかしい。。。 「支えるから。。。 つかまって立ってみ。。。」 次元に腰を支えてもらって。。。 次元の腕につかまりながらゆっくり。。。 立てた!!! 「治った! トンネル行く!? 」 「トンネル行って帰ってくるだけで。。。 菜奈実ちゃん傷だらけになりそう。。。」 って笑った。。。 「次元行けなくていいの!? 」 「いいよ。。。別に。。。」 「せっかく来たのに。。。ゴメンね。。。」 話してたら。。。
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