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プロローグ
雪のように白い肌。
血のように赤い頬と唇。
黒檀の窓枠の木のように黒い髪。
美しいお姫様は、鏡の嬢王に妬まれ毒林檎を食べさせられてしまう。
死の林檎──強力なその呪いを解く方法は、たった一つだけ存在した。
それは嘘偽りのない、真実の愛の口づけ──。
「……き」
ねぇ、白雪姫様。
私にも、あなたみたいな素敵な出逢いが訪れるのでしょうか?
白雪姫様、お願いです──。
「……ゆき。…… 白雪」
……そう。
こうやって優しく名前を呼んでくれる、私の王子様は──。
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