運命の出逢い?

8/12
前へ
/13ページ
次へ
狙うは相手のみぞおち。 叫び声とともに、その一点を目掛けて瞬時に蹴りを飛ばした。 けれど。 「わっ」 「……っ!」 交わされた!? そんな……。 洩れた情けない声とは対称的に、泥棒は私の渾身の蹴りをあっさりと避けてしまった。 ……こ、これはまぐれよ、まぐれ。 次は絶対に。 「こら! やめんか、白雪」 ……えっ? 振り返るとそこには──。 「っ、おっ、おじいちゃん!?」 買い物袋を片手に呆れ顔をしたおじいちゃん── 浅原時次郎(あさはら ときじろう)が立っていた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加