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「……はっ?」 何かの聞き間違えだろうか? 「鏡マユコは爆弾だ」 「何で二度言う!!?」 「大事なことだからな。それにゆうた、ちゃんと聞いてなかったろ?ポカンと口を開けてだらしない」 「そ、それはじいちゃんが急に変なことを言うからで」 「変なことじゃない。事実だ」 このじいさん、ついにボケたか? 僕は日ごろから抱くその疑念をいっそう強めたが、じいちゃんのほうはといえば翻って再び椅子に座ってパソコンモニターとにらめっこ。 キーボードになにやら打ち込んでいて― 「来なさい」 再び呼ばれて横からモニターを覗くと、そこには歩いているところを撮影したと思われる全身像が写った制服姿のマユコちゃん。 その写真が表示されていた。 「おいじじい!!盗撮は犯罪だぞっ!!」 僕は自分の未来の彼女への盗撮魔に罵声を浴びせると、しかし当の本人は「なにいってんだこいつ?」みたいな目を僕に向けてくる。 「そうじゃない。よく見てみろ」 「えっ?」 じいちゃんはその写真をダブルクリックすると、写真の中、マユコちゃんの制服がはだけた。 写真はピンクの下着をつけている全身像に変わった。 「ええっ!?」 それははだけた、というよりかはむしろ、服の奥が可視化されたみたいに服がどんどんと透けていったようにも見えて、だがとにかく― 「おいじじいっ!また妙な発明品でも作ったのか!それも今度はスケスケカメラとでも言うのか!!?ああんっ!」 僕は明日の我が彼女への犯罪を許すつもりはなく(スケスケカメラの存在を否定するかは別として)、爺に詰め寄った。 「落ち着きなさい孫よ。違うんだ。落ち着いてこれを見なさい」 じいちゃんはそう言って下着姿になっているマユコちゃんの写真を再びダブル クリックする。 ああっ! それを止めるのはあまりにあっという間の行為で、ダブルクリックは遂行されマユコちゃんの姿はより可視化されていき生まれたての姿を僕に― 見せるはずだった。 「……えっ?」
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