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「……チーシャオ。」
そういうルカの目は、黒く揺れていた。
「聞いて欲しいんだ――。」
……その帰り、ヒューゴさんに出会ったよ。
僕と同じように、ヒューゴさんにもすべきことがあるようだった。
今なら、あの時の質問の答えが返せるから。僕は迷いなく言い切った。
「僕は、守るために命を差し出します。」
ヒューゴさんは驚いたように笑って、僕に一枚のメモを手渡した。あの乾物屋の住所だった。
「チーシャオ。もし、自分の力じゃどうしようもならないようなことが起きたら、俺の家に来い。」
ヒューゴさんと話すと、やはり勇気を貰える。僕は再び歩き出した。
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