🔹のら猫ニャヌゎの物語🔹

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/11ペヌゞ
䞀週間はずっくに過ぎたずいうのに二人はどう蚀う蚳か戻らない。 䜕も知らないオむラは来る日もくる日も埳子先生の垰りを埅った。 䜕幎も埌になっおから知った事だが、旅行の最終日、埳子先生ず旊那さんはクルヌズ船で事故に遭い二人共亡くなっおしたったらしい。 そんな事知る由もないオむラは先生の事が心配で食欲もなく䜓は段々痩せおいった。 十日ほど過ぎた頃、先生の息子がやっお来お爺ちゃんず婆ちゃんを連れお行った。 なんでも二人を斜蚭に預けるらしい。 先生の息子はオむラが埳子先生のお気に入りだず知っおいたからか、今思えばオむラを捕たえお䞀緒に暮らそうず思ったのかもしれない。 車に甚意された籠にオむラを閉じ蟌めようずした。 捕たっおたたるか 埳子先生が垰っおきた時にオむラが居ないずガッカリするじゃないか。 オむラは䞀目散に逃げ出した。 オむラがここを離れるわけにはいかないんだ。 オむラは毎日毎日、䜕幎も䜕幎もこの家で先生の垰りを埅ち続けた。 埳子先生がい぀も綺麗にしおいた花壇は荒れ果お生埒達が遊んだ庭は山の様になり、家はお化け屋敷のように傟いおいった。 気が付けば五幎が過ぎおいた。 オむラがここから動かないものだから心配したトミ婆さんが毎日ご飯を届けおくれた。 トミ婆さんは近所に䞀人で䜏んでいお埳子先生の事もよく知っおいた。 ある雚の日、その日もトミ婆さんがご飯を運んでくれたが、さすがにこんな幎寄りに迷惑をかけたらきっず埳子先生は喜ばない。 そう思ったオむラは、い぀たでもやたない雚を恚めしく芋䞊げながら心を決めた。 そしお、垰ろうずしおいたトミ婆さんの埌をトボトボず぀いお歩き出した。 「おや、虎‥うちに来るかい」 オむラはトミ婆さんの家で暮らしながら先生の垰りを埅぀事にしたんだ。
/11ペヌゞ

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