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月へ帰る時、消えゆく記憶の中でかぐや姫は思った。
「一瞬でも偶然でも、私の体を宿した【竹】に対して恩返しができていない」
と……
近い境遇にある桃太郎は桃から生まれたと言う。
桃太郎は桃に対して何かしただろうか?
……どうせしていない。私は違うぞ。
竹から生まれた私は容姿端麗。
これをブランドにしてやろう。
かぐや姫は、最後におじいさんに耳打ちした。
「竹は私のような美少女が生まれる最高の存在だ、みんなたけのこ食べろ」
かぐや姫がさった後、おじいさんはその言葉を何度も頭の中で繰り返した……
その後、町では「妊婦にたけのこを食べさせるとスクスク育つ美少女が生まれる」と言う噂で持ちきりになった。
その噂はそれは海を越え大陸を越え
たけのこが世界に広まった。
やったぜ。
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