残弾1

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呆れて声も出ない。 「絶対に殺せる銃だから」とジャックは続ける。 その言葉に、つい乾いた笑いが出た。 「そりゃ死ぬだろ、実弾なら」 半笑いでそう言うと、 「この銃の弾は1つ」 とジャックが人差し指を立てた。 「1発だけ? ロシアンかよ」 「生憎、1発しか入ってないんでね」 「私は銃なんて撃ったことないぞ? 1発じゃ足りない」 全弾装填しても、予備の弾が欲しいくらいだ。 ……確実に仕留めなければ。 「ははっ。乗り気じゃないか」 ジャックに指摘されて、はと気づく。 私は既に、仇に向けて銃を撃つ光景を想像していた。
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